心の中のバケツを満たすには?

2006年12月13日

0743544269How Full Is Your Bucket?: Positive Strategies For Work And Life
Tom Rath Donald O. Clifton
Simon & Schuster (a) 2004-12

by G-Tools
Boulderを離れてAmherstにやってきた当初、非常に落ち込んで混乱していた時期がありました。理由は新生活への適応の難しさ、期待していたことと現実とのギャップ、友達や家族が全くいなかったことなどがその主な原因だったと思います。その時はほんとものすごい空虚感、虚脱感に見舞われたんですね。自分の中で積み上げてきたものがスッポリとなくなってしまった感じ。「僕の心の中にポッカリ大きな穴があいたな〜」なんて思いながら途方にくれたりしました。

Boulderにいた頃は自分の気持ちがかなり満たされてたんですよね。二年間住んだことで、友達も増えて、環境にも慣れ、自分の中の穴がいろんなもので満たされて溢れてた感じですね。心にも余裕があったし、非常に活動的だった気がします。天気も良かったし、トレイルもアパートのそばにあったし。まあそんな経験をしていたので、ここに来た当初またゼロからやり直しみたいな感じがして、非常にグッタリしていたわけです。

でもいつまでもグッタリしてるわけにもいかず、心に空いてしまった巨大な穴を埋める作業をしなきゃなと思ってました。そんな時に、この本に出会いました。タイトルは"How Full is Your Bucket?"。だからスッカラカンだっつ〜の!と思いながら手に取るとなかなか面白かったんですね。この本によると…

Everyone has an invisible bucket. We are at our best when our buckets are overflowing - and at our worst when they are empty.

私たちはみんな見えないバケツを持っていて、そのバケツが満たされている時はベストな心理状態で、逆に空っぽだったら最悪な状態になるそうです。おお、まさに僕の状態ではないですか…。

Everyone also has an invisible dipper. In each interaction, we can use our dipper either to fill or to dip from other's buckets.

さらに、みんなバケツの他にディッパー(ひしゃく、おたま?)も持っているっていうんですね。誰かとインタラクションをはかる度に、そのディッパーを使って相手のバケツを満たすか、相手のバケツの中身から何かをすくいとることができるそうなんです。

Whenever we choose to fill others' buckets, we in turn fill our own.

ここでポイントなのは、その2つのどちらかを選択するかで、結果が大きく変わってくるということ。もしディッパーを使って相手のバケツを満すことができれば、自分のバケツも満たされるんです。でも、もし相手のバケツから何かをすくいとってしまうと、自分の中にあるものも無くなってしまう。

まあつまり、人に何か良い影響を与えることで、自分の心も満たされる。でも相手の嫌がることをしたら自分も不幸せになる。まあそんな基本的なことがバケツとディッパーという具体的な物を使って比喩的に説明されているわけです。あたりまえのことといえばあたりまえなんですけどね。

ただ、僕の場合は、ここのところ自力で自分の心の中に空いた穴を埋めてやろうと思っていたので、この本を読んだことで若干方向修正ができるかなと思っているところです。

僕は自分が虚脱感、空虚感にさいなまれている時って、自分のことを元気づけたり、仕事を終らせるのにいっぱいいっぱいになっちゃって、自分の世界に閉じこもりがちになるし、忙しいからほっといてくれ!って感じになりがちなんですよね。でも、その発想を転換して、そういう時こそ、自分のことではなく、誰か他の人のバケツを満たしてやる作業をすることが必要なのかなと思ったりしています。そうすることで、自分も満たされるわけだし。別にだからといって何かすごいことをやらなくてもいいわけで、ちょっとのことでも違うと思うんですよね。元気に挨拶したり、困ってる人の手伝いをしたりなどなど…。

そんなことを少しずつやっているうちに、じょじょに道は開けてくるんじゃないかと。自分の中にあるバケツが満たされてきて、自信を取り戻せるのではないかと。そんなことを信じて頑張ろうかなと思ったりしています。

そんなわけで、…ってどんなわけかわかりませんが、日本語教えるのも今学期あとわずか。残された少ない時間でやれることは限られてますが、できる限りのことをして、学生のみなさんに少しでも満足してもらえればなと思ってます。



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Comments

面白い比喩ですね。
私もそうなんですが、人って苦境に立たされると自分のことしか見えなくなってしまいますね。でもそういう時こそ周囲に目を向けて相手の「バケツ」を満たせるようになりたい、と私は思います。人から必要とされることが自分の心を満たしてくれたりしますからね。

新しい環境に馴染むのって難しいなあ、と私も痛感して、日本に帰りたいと思うこと多々です!それでも、今ある環境の中でのメリットをいっぱい探して、お互い充実した生活を送られるといいですね。

今学期あと少し、楽しい休暇?を過ごせるように頑張って下さい!

Posted by: ohisa at 2006年12月14日 01:28

mixiからきました☆いいお話ですね。今の自分の気持ちにリンクしました。
日本でその本探してみます!!
自分のことでいっぱいいっぱいな時こそ、人に何かできる人になりたいですね!

Posted by: ♥かず♥ at 2006年12月14日 13:19

本に書かれている事、正にそうだと思います。
私も相手のバケツを満すことのできる余裕を持ちたいなぁ~と思います。
っと言うか、自然と相手のバケツ・心を満たしてあげられるほどの人間でありたいと思います。

言葉でいうほど、簡単なことではないけどねー。

Posted by: yumi at 2006年12月15日 12:31

>ohisaさん
今ある環境の中からメリットを探すっていう言葉、本当にその通りだなと思います。絶対にメリットはありますからね。現状に不満があるのなら、そのメリットを生かして次の場所に行くための糧にしなきゃいかんですね。

>♥かず♥さん
書き込みありがとうございます。アメリカのこういった本は非常に実践的で、僕は思わず読んでしまうんですよね…。もうこういう本にはお世話になるまいと何度も思うんですけど、なかなか卒業できません。自分のことでいっぱいいっぱいの時の行動から、いろいろな問題点って見えてきますよね。

>yumiさん
これができる、できないでは大きく人生が変わってきますからね〜。僕はボケっとした人間なんで、自然と相手の心を満たすっていうのは多分無理ですね。でも、意識してやっていくうちに、それがあたりまえになって、習慣化していくのかなと思ったりしてます。

Posted by: shinya Suzuki at 2006年12月16日 11:32
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