こころ/夏目漱石
|
こころ 夏目 漱石 発売日 1952/02 |
日本文学史に残る、最高傑作の一つといわれている、夏目漱石の「こころ」を読みました。僕の家の本棚にある数少ない小説の一つだったので、勉強の合間を縫って、ゆっくりと読んで行こうかと思っていたのですが、本の登場人物「先生」が主人公に送った手紙の内容の場面を読み始めてしまったが最後、夢中になって一気に全て読んでしまいました。
自分というものの存在が、他者の人生に何かしらの影響を与える。そして、自分も他者の行動や言動に振り回される。あっちへ行ったり、こっちへ行ったりする自分のこころの揺れにもがき苦しみながら、なんとか自分のこころの定位置を見つけようとする。はたして自分はどうしたいのか。何が自分の意志なのか。それらの問いにケリをつけられるのは、最終的には自分自身の力でしかないし、非常に孤独な作業が必要になってくる。本に出てくる「先生」の手紙を読んでいて、なんだか胸がギューと締め付けられるような苦しい思いをしました。
きっとこの本というのは、読むたびに新しい発見があり、本から受ける印象というのもかわるのだと思います。だから、コレ!といった感想が書けないのが正直な気持ちです。僕にはそれだけの器量がまだありません。この本を読んだことのあるみなさんはどんな感想を持ってるんだろう。きっとそれぞれいろんなことを思うんでしょうね。
この小説の中で何が起こったかという事実だけを語るだけなら、数分で十分だと思うんです。でも、その一つ一つの場面で登場人物が持っていた精神世界、繊細な心理状態を夏目漱石は非常に巧みに描き出していて、最後まで読者を飽きさせません。そんな漱石の鋭い人間描写力には、ただただ感嘆させられてしまいました。それと、明治になり大きく変化した伝統的な家族のしくみ、人生に対する価値観などについて触れることができたのも良かったかなと思います。
っていうか、「こころ」って、普通は高校生位の時に読むんですよね?推薦図書とかだし…。僕も確か高校生位の時に一度読もうとしたことがあったんだけど、当時、ボケ〜っと生きていた僕には何もピンとこなかった記憶があります…。まあでも、それから年をとって、この本から何か感じることができただけでも収穫かもしれません。
-
カトー
-
shinya
-
カトー
-
shinya









